無印のノートで気軽に続ける「日誌」の書き方・おすすめの使い方

前回の記事で「紆余曲折あり無印のノートで「日記」と「日誌」をつけることにしたところ、続いている!」と書いた。

今回は【日誌編】。どういう目的で日記と日誌の2つをつけているのかという前提については、以下の【日記編】を参考にしていただけますと幸いです。

目次

個人的な日誌をつけるようになったきっかけ

ジャーナリングの効果が小さいかも?

ゆるゆると毎朝続けている「ジャーナリング」

ジャーナリングとは、頭のなかにあることや心を占める感情を何の制約もなくただひたすら紙に書きだすという行為で、「書く瞑想」とも呼ばれている。

思考や感情を書き出すことによって自分との間に距離が生まれ、心が軽くなったり、冷静になれたり、何をすべきかがクリアになったりする。そのメリットはたくさん。

ただこのジャーナリング、確かに頭と心の排水・浄化作業にはなっているけど、これが明確な何かに繋がっているわけではないなぁと感じていた(あくまでも、私の場合)。

それは、「悩み」も「課題」も「決意」も「やる気」もごちゃ混ぜに書き出していたから。

しかも毎日同じようなことを書いて読み返しもしないので、何かの改善に貢献しているわけでもない。ちょっと勿体ないなぁと感じていた。

日誌で感情の上がり下がりを仕分けする

そこで、「日誌」を始めようと思った。一日の出来事を記録する「日記」ではなく、もっと目的が明確な個人的なプロジェクトである「日誌」

毎日以下の2つのカテゴリーの出来事を書き出すことにより、自己改善と自己理解を深めることを目指そうと考えた。

  • 気がかりだったこと、悩んでいること、改善したいこと、課題など、気持ちが下がったこと全般
  • 嬉しかったこと、楽しかったこと、できたこと、感謝したいことなど、気持ちが上がったこと全般

というのも、よく「感謝日記」や「三行日記」などその日にあった良かったことを書き出す日記の手法があるけど、私の場合、それだけだと改善すべきことが後手に回り、確実に有耶無耶に終わる。

良かったことも改善点もどちらも記録して前進したい。そう思った。

これを実現するためには、続けやすくて、かつ日々の動きの比較がしやすいノートを見つけたかった。

無印の「ノート・ウィークリー」(A5)を日誌帳代わりに使う

この無印ノート・ウィークリーと出会ってからは、非常に楽にオリジナル日誌をつけられるようになり、しかも続いている。

このノート・ウィークリーはスケジュール帳として使われるのが一般的だと思うけど、日記帳や日誌帳として使うのにも大変便利。

無印良品ノート・ウィークリー

無印の「ノート・ウィークリー」のスペック

  • サイズ:A5
  • ページ数:32枚(64週間分)
  • 各曜日のスペースのサイズ:横13.0cm x 縦2.6cm
  • 週の始まり:月曜始まり
  • 価格:税込100円(記事執筆時点)

いわゆるウィークリーのスケジュール帳には時間が印字されているけど、このノート・ウィークリーには何もない。あらかじめ決められているのは曜日だけ。

無印のノート・ウィークリーでどのように日誌をつけているか(画像あり)

私がやっていることはシンプルだけど、画像で見ていただいたほうが理解が早いと思うので、サンプル画像をもとに説明していく。

もしかしたら「ややこしいな……面倒くさそう」と思われるかも知れないけど、実際の作業はめちゃくちゃ簡単。丁寧に説明しようとして長文になっているだけなので、ぜひ一度お目通しください。

私の日誌の付け方は以下の通り。

  1. 月と日付と週番号を記入する。
  2. 見開き1ページを一週間分として使う。左ページを「気持ちが下がったこと」に関するページとし、右ページを「気持ちが上がったこと」に関するページとする。
  3. その日の特筆すべき出来事を箇条書きで書き出していく。
  4. 一週間分書いたら、頻出するキーワードや出来事をマークしていく。
  5. 特に注視したい出来事や感情を付箋にまとめる。

なんのこっちゃ分からないと思われるので、先に画像でざっとお見せすると、

なんのこっちゃ分からないだろう手順を
なんのこっちゃ分からないだろう画像でご紹介する

となる。ここからは各工程を解説。

①月・日付・週番号を記入 → ②左ページを「気持ちが下がったこと」、右ページを「気持ちが上がったこと」に充てる

見開き1ページを一週間分に使う。そのため、左ページと右ページには同じ月・日付を記入。私は上の余白に週番号(*)も記入している。

左ページを「気持ちを下げたこと(以下、サゲ)」用に、右ページを「気持ちを上げたこと(以下、アゲ」用にする。その日に使うのは画像のグレーのエリアだけ。

このサンプルでは分かりやすいように「サゲアゲ」という単語を使っているけど、自分がしっくりくる単語なら何でもOKDownsUps」や「LowHigh」、「OutIn」も良い。個人的には「サゲアゲ」だと気が沈むことも「サゲ~とギャルマインドっぽく処理できそうなポップさがあって良いかもと思い始めてる。

一方で「ネガティブポジティブ」「マイナスプラス」という区別もあるけど、私は使うのを避けている。理由としては、気持ちが下がったことは事実かもしれないけど(サゲやDowns)、それをネガティブ/マイナスなことだとラベリングするのは気が引けるため。

*週番号=1年のすべての週に振る通し番号。週番号は年始のNo.1から年末最終週のNo.52まである。

③その日の特筆すべき出来事を箇条書きで書き出す

毎日、「サゲ」と「アゲ」を書き出す。内容にもよるけど、それぞれだいたい3~5個程度、箇条書きで書き出す。

書き方は自由だけど、私の場合は「特筆すべき出来事→それに伴う感情→原因と対策(もしくは分析)」を手短に書いている。特に「サゲ」には改善したいことが書き出されるはずなので、できるだけこの要素を書くようにしている。

一方で「アゲ」は基本的にポジティブなことなのでそこまで厳密ではない。この順で書いておけば自己理解に繋がるけど、もっと自由にテキトーに書いている。

たとえばそれぞれどんな書き方かを、創作文でイメージだけお届け。

サゲ(例)
  • 〇時に起きてしまって一日の予定狂いまくった、最悪。いっつも同じこと繰り返しててもう人生終わり。昨日寝る前にスマホ触ってしまって寝るのが遅かったのが原因。寝る前のスマホやめる。
  • コンビニに寄ったが最後、買う予定になかったものまであれこれ買ってしまって、帰宅して白目剥いてる。「買わないようにする」じゃなくて、不必要にコンビニに行かないようにする。
  • 読みたい本を全然読めずに何日も過ぎてる…時間は作れるはずなのに何故⁉ 一日5分から再開してみる。読む時間をスケジュールに入れておく。

こんな感じ。非常にラフだけど、「特筆すべき出来事→それに伴う感情→原因と対策(もしくは分析)」は押さえている。

一方で「アゲ」はこう。

アゲ(例)
  • 〇時に起きた!やっぱり自分が決めた時間に早起きできると小さい成功体験になって嬉しい
  • ハーゲンダッツの期間限定の新作美味しすぎる…何個でも買ってしまうしこれに関しては後悔ゼロ…冷凍庫にハーゲンダッツあるだけでちょっとした幸せを感じられるし帰宅するのが楽しみになるなーーー
  • △△のラジオ面白過ぎる!私は、人間味があってポジティブで、色んな出来事をゲラゲラ笑いながら面白く話している人のラジオに一番元気をもらってるかも。落ち込んでるときも、それでも大丈夫って思える

雰囲気はこんな感じ。「サゲ」より自由度が高い。

実際はスペースが小さいのでもっと簡潔に書く必要がある。だからこそ時間がかからず続けやすい。

尚、書く順番は必ず「サゲ」→「アゲ」とする。理由は、一日の最後をいい気分で終えるため。

④一週間の振り返り → 頻出するキーワードや出来事をマーク

このようなやり方で一週間分の「サゲ」と「アゲ」を書き出すと、このようになる↓

ここからは振り返り作業。一週間のなかで頻出するキーワードや出来事、傾向をマークしていく。

特に厳密な決まりはなく、自分のなかで「いつもこのことで気を揉んでるな~」「毎日これに課題を抱えてるな~」と思ったら、文章中に出てくる関連ワードやその文章自体に自由にアンダーラインを引いている。

こんなイメージ

私の場合、振り返ってみるとある程度の期間は「サゲ」も「アゲ」もだいたい同じようなことが書かれていることに気付く。

となると、「サゲ」により何を改善すべきかは一目瞭然だし、「アゲ」により何に幸せや喜びを感じやすいか自己理解が深まる。

⑤特に注視したい出来事や感情を付箋にまとめる

一週間の振り返りができたら、今後注視していきたいことや自己理解が深まった項目をピックアップして付箋に纏める。

せっかくなので細かく纏めたりすべてを綺麗に分類したくなるけど、それだと続かないことは経験済なので、本当に簡単に纏める。だいたい同じキーワードが目につくはずなので、個人的に特に注視すべきだと感じたことの上位3つくらいを纏めるのでOK(たとえば『食』『睡眠』『趣味の時間』『仕事』のように纏める)。

そして、原因と次週以降の対策を簡単に書く。これで後から振り返りやすくなる。

ざっくりでOK。かっこよくまとめる必要ナシ。
誰に見せるわけでもなく自分のためなので。

一方で、異なる出来事でも似たような感情を抱いていることがある。その場合は何が共通点かを考えてみて、抽象化することもある。たとえば、

  • 寝る前についだらだらしてしまって睡眠時間が削られている(睡眠問題)
  • 本を読む時間がなくて困っている(読書時間)
  • ちょっとでも筋トレしたいのにできない(運動習慣)

    →(例)時間配分を変える、スケジューリングを見直す、すべきことを先に終えるために朝活する、など

または、

  • 断捨離した。家が綺麗だと自分を好きになれると気付いた(住環境)
  • 頭のなかがごちゃついてたから紙に書きだしたらやるべきことが明確になった上に不安も減った(思考/メンタル)
  • 運動したあとにサウナ行って汗かいて…が最高に気持ちいいし満足度高いと改めて実感した(運動/健康)

    →(例)私は物理的・心理的・身体的に「身軽になる/整っている」状態が好きなんだと分かった、など

こんなことも日誌のおかげで見えてくる。

ただ、そうなるには日々のデータの蓄積が必要なので、やはり手軽で気軽で続けやすい方法で継続することが大事。

あれこれ書いたけど、とにかく自己改善と自己理解を深めることが私の日誌の目的なので、その目的を果たすことを大優先として、振り返りの手順やフォーマットにはあまり厳密になりすぎないようにする。続けることが大事。

無印のノート・ウィークリーを日誌帳として使うメリット

無印のノート・ウィークリーを日誌帳として使うメリットはこちら。【日記編】とほぼ同じ。

  • 書くスペースが小さいからすぐ終わる → 続く
  • 書くスペースが小さいから簡潔に書くしかない → 続く
  • タイミングを気にせずいつからでも始められる
  • どのページもしっかりと開くので書きやすい
  • 薄くて軽く、持ち運びやすい
  • 一週間を俯瞰して振り返られる
  • 多分、しばらくは廃版にならない

書くスペースが小さいからすぐ終わる → 続く

私は特殊な日誌帳として使っているけど、このような書き方でも書くスペースが小さいためすぐに書き終わる。約5分~10分程度。

書くスペースが小さい=継続に繋がるということは、無印のノート・マンスリーとノート・ウィークリーに出会って得られた大きな学びだった。

書くスペースが小さいから簡潔に書くしかない → 続く

これも【日記編】と同じ。

前回の【日記編】で、「日記を継続するには出来事と感情を分ける必要があると気付いた」と書いた。

私の場合、日記と違って「日誌」は感情をそのまま書いているけど、とは言えスペースが小さいため簡潔に書くしかない。そうなると感情を長々と書くわけにはいかないので、いつ読み返しても比較的内容がさっぱりしていて楽に読み返せるようになる。

自己改善や自己理解を深めるために日誌をつけているので、内容自体に目を向けたいと思える状態であることは重要

タイミングを気にせずいつからでも始められる

ノート・ウィークリーには曜日だけがあらかじめプリントされていてそれ以外は年も月も日付も一切書かれていないので、ノート・マンスリーと同じように思い立ったタイミングでいつでも自由に始められるのが良い。

どのページもしっかりと開くので書きやすい

ノート・マンスリーと同じく、地味ならがも重要なポイント。どのページもしっかり開くので書きやすい。

書きづらいと続かなくなる要因になるので非常にありがたい。

薄くて軽く、持ち運びやすい

シンプルなノートなので、薄くて軽く、どこにでも躊躇なく持って行ける。旅先でも日記が付けられる。

一週間を俯瞰して振り返られる

これが一番のポイント。このノート・ウィークリーに日誌をつけると、一週間単位で行動を俯瞰することができる。

私の日誌は自己改善と自己理解が目的なので、7日間の動きを一発で見比べられるのはメリットとしてかなり大きい。

というよりも、一週間を表のように見比べられるフォーマットのスケジュール帳を探していたら、最終的に無印ノート・ウィークリーに辿り着いたという経緯だったりする。ほんまにありがとう。

ページをぱらぱら捲って振り返るよりも、一週間の動きを一目で追えるほうが私の用途には合っている。

多分、しばらくは廃版にならない

無印のノート・ウィークリーを日誌帳に選んだ結構大きなしたたかな理由。それは、「向こう数年は廃版にならないだろう」である。

正直、お洒落な日記帳や、私の目的に合ったノートは他にもある。

ただ、この習慣を長期的に続けていきたいのにノート側が先に息絶えてしまうとこちらのモチベーションも下がりかねない。

その点では大企業・㈱良品計画が生み出す定番かつ人気商品であるノート・ウィークリー。たやすく息絶えるわけがない。絶対タフネス!!

しかも無駄な装飾もなくシンプルでシックなので、使っていくうちに「なんかこのデザイン飽きてきたカモ…… ^_^; 」なんていう気まずさもない。ほんまにありがとう。

無印のノート・ウィークリーを日誌帳として使うときに気になるポイント

デメリットというほどではないけど、強いて言うなら……というポイントを日誌編でもあえて挙げておく。

  • 32ページ(64週分)書けるという設計
  • フリースペースが皆無

32ページ(64週分)書けるという設計

普通の使い方をしたら32ページ(64週間分)書ける作り。一年は52週なので、一年と数ヶ月分書けることになる。

私は見開き1ページ分を一週間分に使っているのでノートを早く使い終わるのは仕方がないけど、キリがよければもっと良かったなと思う。

いつからでも始められるノートということは、キリのいい終わりもないわけだけど……

フリースペースが皆無

ノート・マンスリーには若干のフリースペースがあったけど、ノート・ウィークリーは冗談抜きで皆無。ノート側からの「お前をフリーにはさせない」という圧かも知れない。スパルタである。

一週間の目標設定や振り返りが書けるスペースがあったり、一か月の纏めページがあればよかったけど、ない。

そのため、前述のように付箋に振り返り内容を纏めて貼ることにしている。

無印ノート・ウィークリー、おすすめです

長々と書いたけど、こんな特殊な日誌の付け方でも気軽に続けられるのが無印ノート・ウィークリーの懐の深さ。ありががたい。

もちろん、こんな方法ではなくても普通の日記として使うことも可能。一週間の流れが掴めるフォーマットなので、「続いてる感」を視覚的に実感できるのもモチベーションになると思う。

きっとお近くの無印良品の店舗で取り扱いがあるはずなので、気になった方はぜひ実物を手に取ってみてください。

思い立ったが吉日で、心が動いたその日からあなたの相棒になってくれる最高のノートですよ。

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