紆余曲折あり、無印のノートで日記と日誌をつけることにしたところ、これが続いている。
やはり困ったときの無印良品。国民のニーズを知りすぎている。
ここでは、どういう目的で日記と日誌の2つをつけているのか、なぜ無印のノートに落ち着いたのか、そしておすすめの使い方を紹介。
今回は「日記編」。
一般的な日記と日誌の違い

まずは、「日記と日誌をつけてるらしいけど、一般的にその2つはどう違うんですか!」という方に向けて説明。
一般的な違いは以下の通り。
日記 | 日誌 | |
---|---|---|
記録 | ・自分の感情や出来事、考えを自由に書く ・個人的な記録 | ・出来事や活動の経過を事実ベースで書く ・客観的な記録 |
内容 | その日に感じたことや出来事、反省、気づきなど | 仕事や作業、体調管理などの進捗や状況を記録 |
スタイル | 自由な形式で、感情表現が豊か | 簡潔で要点を押さえた報告形式 |
例 | 「今日は誰それとカフェに行って楽しかった」 | 「午前9時〜会議、午後2時〜プロジェクト進行確認」 |
日記は感情重視、日誌は事実重視といえる。
私はどのように日記と日誌をつけているか
では私はどのように日記と日誌を付けているかというと、先の表とはやや異なる。
私の使い分け方はこちら。
日記 | 日誌 | |
---|---|---|
記録 | 出来事や活動の経過を事実ベースメインで書く | その日の特筆すべき出来事とそれに伴った感情、そして原因を記録し、対策を講じる |
目的 | 出来事や思い出を振り返られるようにするため | 自己改善や自己理解を深めるため |
内容 | 出来事や活動の経過を時系列で書く | 以下の2分野をそれぞれ3~5個程度書く ①主に気分が下がったこと →気がかりなこと、自己嫌悪に陥ったこと、改善点や課題など ②主に気分が上がったこと →嬉しかったこと、楽しかったこと、喜ばしいことなど |
スタイル | 客観的事実をメインに簡潔に書く | 形式の縛りはなく思ったまま自由に書く |
使い方 | 毎日書き、好きなタイミングで読み返す | 毎日書き、一週間に一度振り返り、内容をまとめる |
例 | 「今日は何時に起床してカフェに行った。〇〇と一緒に映画を観たあとに□□でディナーして何時に帰宅し……」 | 「今日やろうとしたことが怠けてできず自己嫌悪になる。おそらく原因は〇〇で……」 「今日は△△に行けて大満足した。多分私は□□に関することができると自信に繋がる」など |
私は客観的事実メインの記録を「日記」と呼び、自己改善や自己理解を深める目的の記録を「日誌」と呼んでいる。
一般的に、「日誌」は何かのプロジェクトや観察記録で使われることが多い(例:業務日誌)。
私は私自身の自己改善や自己理解を個人的なプロジェクトとして位置付けているので、これらの記録を勝手に「日誌」と呼んでいる。
日記をつける際に重視していること3つ

今回は【日記編】なので、ここからは日記に特化して紹介。
私が日記に求めることは大きく分けて3つ。
- 続けやすいこと
- 読み返したくなること(出来事と感情を切り離す)
- 一覧性が高いこと
①続けやすいこと
言わずもがな、せっかく書くのであれば続けたい。
書く時間が短くて負担が少ないことが続けやすさに繋がる。それにはどのようなフォーマットの日記帳を使うかが大きく影響する。
②読み返したくなること(出来事と感情を切り離す)
私にとっての「読み返したくなる日記」とは、日記帳をお洒落にデコレーションするとか、綺麗な字で書くという見栄えのことではなく、出来事と感情を分けて書かれているということ。
せっかく日記をつけるなら色んなことを書き残したくなる。だけど試行錯誤して分かったのは、これが日記を続けなくさせる原因だったということ。
長文だと読み返すのも手間だというだけでなく、出来事と感情を一緒くたにして日記をつけると後々振り返りたくなくなるということに気付いた。
日記を書くときは出来事(客観:ドライ)と感情(主観:ウェット)を一緒に書き記しがちだけど、時間が経てばそのときの感情に対して心理的に距離ができる。一方で出来事は客観的事実なので、時間が経っても変化しない。
すると後々日記を読み返したときに、「この時の自分、何でこんなこと思ってたんだ……?」と冷めた気持ちになってしまって、振り返りたい出来事にすら目を向けたくなくなってしまっていることに気付いた。ドライな出来事にウェットな感情がべったりと纏わり付いて、見たいものが見えなくなる。
それに、感情を書き記すとおのずと長文になる。すると日記がしんどくなっていく。
読み返したくなる日記にするには、出来事と感情を分けたほうがいいと思った。
※私は日記を自分の思い出や経験の蓄積の場として読み返す目的でつけているのでこんなことになっている。もしも読み返さない前提で感情を吐露するだけであれば、それは日記ではなくジャーナリングにすればいいや~と思っている。
③一覧性が高いこと
ぱらぱらと日記帳をめくって読み返すのも楽しいけれど、一定期間を俯瞰して振り返れたほうが、どんな日々を過ごしていたのかが掴みやすいなぁと思うようになった。
ぱっと見で振り返られるフォーマットがいい。
無印の「ノート・マンスリー」(A5)を日記帳代わりに使う

ここまで書いてきたあれやこれやを満たす日記帳をなかなか見つけられずにいたけど、無印良品の「ノート・マンスリー」に出会い、私の日記人生が変わった。
おそらくこのノートは一般的にスケジュール帳として使われているのだと思うけど、私は日記帳として使っている。
いわゆる日記帳やフリーノートで日記をつけるのではなく、スケジュール帳に日記を書くという発想の転換が私の日記ライフを継続させている。
無印の「ノート・マンスリー」のスペック

- サイズ:A5
- ページ数:32枚
- 1マスのサイズ:横3.2cm x 縦3.05cm
- 週の始まり:月曜始まり
- 何ヶ月分書けるか:33ヶ月分(裏表紙含む)※後述
- 価格:税込100円(記事執筆時点)
一ヶ月のフレームと曜日だけがプリントされたページが見開き32ページ分繰り返されていて、年月日は自分で書き込む仕様になっている。
他の要素は一切ない、シンプルな作り。
無印のノート・マンスリーでどのように日記をつけているか
書くスペースが小さいので、一日のハイライトを詰め込むだけで限界。この気軽さが続く。
以下は創作文で実際の日記じゃないけど、こんなことをこんな文章量で書いているというイメージをお届け。
(例)「〇時〇分起床。朝はホットケーキ。〇時から美容院。今日は晴天で散歩が気持ちいい。△△で日用品購入→夜は鍋。アマプラのお笑い番組最高。筋トレ済、新作アイス美味」
これ!これ程度しか書けない!感情が介入する隙が物理的にない!!
もちろん最小のフォントサイズで書いている上にカタカナは圧縮したり最後の方なんて出来事を詰め込んでる感があるけど、これくらいの気楽さが続けやすい。
こんな日記なので、「丁寧に扱おうっ☆」「いつも綺麗な字で….゚。*・♡」なんてことにはなりようがない。だから続く。
ちなみにこんな日もある。
(例)「何もしてない。何をしていたのか思い出せない。今日のことなのに。なーんにも記憶にないです。」
こんな日のことも日記をつけているから思い出せる。もちろん、何をしたのかは永遠に思い出せない。
無印のノート・マンスリーを日記帳として使うメリット

私が思う、無印のノート・マンスリーを日記帳として使うメリットはこちら。
- 書くスペースが小さいからすぐ終わる → 続く
- 書くスペースが小さいから客観的事実しか書けない → 続く
- タイミングを気にせずいつからでも始められる
- どのページもしっかりと開くので書きやすい
- 薄くて軽く、持ち運びやすい
- 一ヶ月を俯瞰して振り返られる
- 多分、しばらくは廃版にならない
書くスペースが小さいからすぐ終わる → 続く
前述の通り、日記帳として使うには書くスペースが小さいため1分で書き終わる。あれこれ思い出してから書いたとしても、5分程度。
日記が続かなくなる理由の一つは書く作業自体の負担もある。だけどこのノートであればそんな心配はなくなる。
書くスペースが小さいから客観的事実しか書けない → 続く
書くスペースが小さいため、一日のハイライトを詰め込むしかない。
そうすると、感情を排した客観的事実しか書けなくなる。このおかげで日記が続く。感情を書いたとしても、「(例)二度寝して〇時に起きて最悪」くらいしか書くスペースがない。
いつ読み返しても基本的に客観的事実しか書かれていないので、内容がさっぱりしていて楽に読み返せる。
タイミングを気にせずいつからでも始められる
ノート・マンスリーには曜日だけがあらかじめプリントされていて、それ以外は年も月も日付も一切書かれていないので、どのタイミングからでも始められる。
「yyyy年mm月はじまりの手帳」のように開始時が決められていないので、思い立ったが吉日で使い始められる。
どのページもしっかりと開くので書きやすい
地味ならがも重要なポイント。どのページもしっかり開くので書きやすい。
最初と最後のページが書きづらいノートもあるけど、ノート・マンスリーにはそれがない。
書きづらいと続かなくなる要因になるので、嬉しい。
薄くて軽く、持ち運びやすい
シンプルなノートなので、薄くて軽く、どこにでも躊躇なく持って行ける。旅先でも日記が付けられる。
一ヶ月を俯瞰して振り返られる
マンスリーのスケジュール帳に日記をつけているので、一ヶ月の行動を俯瞰することができる。
この週は行動的だったなとか、この週は何もしてないなとか、この週は謎にずっとテンション高いなとか、なんとなく見えてくる。
波がありながらも日々が連なっている感じが見て取れるのはちょっと嬉しいポイント。
多分、しばらくは廃版にならない
その年の気分に合った日記帳を探すのが好きという方が多いと思うけど、私は毎年同じノートを使っていきたい派。
我らが㈱良品計画の人気商品「ノート・マンスリー」なら、すぐに廃版になることはないだろうと目論んでいる。日記を長期的に続けていくには最高の相棒になる。
しかも無印の強みである飽きのこないデザイン。人生を共にしたい勢い。末長くよろしくお願いいたしますと言いたい。
無印のノート・マンスリーを日記帳として使うときに気になるポイント

気になる……というほどではないけど、強いて言うならというポイントを挙げるなら、こちら。
- 裏表紙も書くスペースになっているという斬新さ
- 2年8ヶ月分(32ヶ月)書けるという設計
- フリースペースがない
裏表紙も書くスペースになっているという斬新さ
これはマンスリー手帳なので、見開き1ページで1ヶ月分になる。だけど、どういうわけか裏表紙も書く仕様(?)になっている。
裏表紙に書くのは気が引けるとなると、見開き1ページ(1ヶ月)分を活用できずに終わる。ちょっと勿体ない。


2年8ヶ月分(32ヶ月)書けるという設計
このノート・マンスリー、2年8ヶ月分(32ヶ月)書けるという設計になっている。
裏表紙を含めると33ヶ月分書けることになるけど、キリよく使い終わりたい民にとってはやや微妙かな?と思う。
フリースペースが少ない
フリースペースは、各見開きの左側にある「MONTH」という縦長のスペースしかなくて、メモ専用のページなどはない。

ノート・マンスリーの中で一年の振り返りやまとめができればいいなと思ったけど、そういったスペースはない。これがこのノートをすっきりとさせている良い点でもあるので難しいところ。
無印のノート・マンスリーは続けやすくて書きやすい最高な日記帳

と、あれこれ書いたけど、無印ノート・マンスリーは非常に使い勝手がよくて、気軽に書ける日記帳として大活躍中。
やっぱり日記は続けてこそ価値が発揮されると思うので、こんなざっくりした方法でも続けられているのが嬉しい。
日記をつけたいのに続かないという方は一度ハードルをぐっと下げてみて、無印ノート・マンスリーから始めてみてはいかがでしょうか?
振り返りたくなる日記、楽しいですよ!
